2015年01月18日

ほどよく自分は、じぶん  だなー。

ほどよく自分はじぶん

昨夜、大事な懇親会の一つを終えて帰ろうとしていたところ、1年以上、音信が途絶えていた幼なじみとばったり’ニシタチ’で出会った。 
嬉しかった。

1年以上前に会ったとき職場の人間関係に擦れに擦れて、持病の自然治癒法を試行錯誤をする姿も痛々しくてならなかった。一度は30歳を過ぎた時に、一大決心をして、安定を捨て野に出る寸前まで行った彼は、自分の存在意義を見つけることが年々辛くなっているようにも映って居た。
ただ、耐えながら、根を張ろうとする細身の彼には、粘り強い芯の強さを感じる。
その彼と久しぶりに再会して、顔色も声も弾むところを感じられ、ほっとした。大きな変化があったわけではないが、ヘコタレずん歩んできた足取りがそうさせたんだと思った。

農に携わり、全身冷えに悩まされ続けている実直な彼は、荒波の中で耐え続け、強風に屈しずに在る勁草のようだ。
見てくれや、出来栄え、行動・会話の巧みさなどあればあったでいい。
が、そんなものが表に出て来る元のところ、見えないところで、養分を蓄え、豊かに根を張る力が見落とせない。
一大決心から風船がしぼむような感じも受けてきた彼、朴訥として、目立つことや、かっこ良く決め台詞で人の気を引くことなど、やるような男ではない。
でも、自らを見失わない。自力を宿し在ることに大きな共感と喜びを感じずには居られない。



そして、彼と酒を交わしながら、8年前に人生を締めくくった父を思った。
晩年では、息子の私とコミュニケーションが寸断していて、誠にバカタレながら、後になり後悔と痛惜の念に襲われた。
ただ、それも意味の在ることと素直に捉える。
父も、決して華美でなく、雄弁でもなく、多弁でもなく。
決して華麗に要領よくやる人ではなかった。
小さな店を持つ夢を実現し、いろんなことを言われる側面を持ちながらも、コツコツ、地道にやり通して、家族の生活と地域のコミュニティー形成の一助を担ってきた。

「真面目」とか「融通がきかない」などの評もあった。
そんなことは関係なく、やり通した。大それたことを口にするでもなく、派手にするでもなく、やり通した。
浅学で耐久心の乏しい息子は、父が旅だった後、会話が出来なかった期間を埋めるように、父の生き様を観る。



人の関わりで明らかになる自分。
自分との関わりで際立つ他の人。
それぞれの立ち位置、思想信条、感覚でお互いの評価が自然と起きてくる。
変わらないのは、それぞれの存在そのもの。
自分というもの。

今、観て、聞いて、触れて、味わって、感じられるこの感覚は私だけのもの。
みんな絶対的存在そのもの。
自分という存在から紡ぎだされる言葉や文、表現は自分の存在そのもの。
いちいち理由は付けられないときもある。
人と人が交わり創る世の中では、ルールや譲り合い、人に合わせる要領も要る。
アピールして埋もれなくする技術も要る。
お互いを打ち消し合わない程度、度が過ぎない程度に必要な側面もある。
そして、大事なことは、揺るぎなく、自分の歩む道を自らで感じ考えるところをぶれずに在ることである。弱音も吐いて。肩の力を抜いて。
ほどよく 自分はじぶん で。



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Posted by いこいこ at 00:43│Comments(0)生きること
 
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