2009年02月26日
初春に戻りて
「今日から、よろしくお願いします。」
目がくりっとした、かわいらしい小学1年生の女の子がお母さんと一緒に教室に・・・。
あれから、ちょうど丸8年、9度目の春の入り口がめぐってきました。
来た当初から、彼女の姿勢には圧倒されるところがありました。
純粋で、砂に水が染み込むように、一言一言を受け止めて、毎回毎回、一心に筆を運んでいました。
高学年になり、他の活動もはじめ忙しくなり、中学校では、生徒会長と部長も務め、学校生活が忙しい合間の時間をやりくりして「ちょっとでもいいですから、書かせてください。」と来たことも何度となく。
決して、自分をひけらかしたり、自慢したりすることなく、いつも自然体で仲間との協調性を持ち、人へのやさしさを持つことが出来る子。 歳月の流れのなかで、彼女の字と人間性として成長していく姿にどれだけ、私が勇気と元気をいただいたことか。
その、彼女の素地には、彼女を温かく受け入れて、生きていく上で必要なことを適切に伝えられてこられたご両親の存在が大きかったです。大変、腰の低いご両親でいらっしゃって。
中学3年の彼女は、4月より高校に進学し、大好きな部活動に励むということでまた忙しくなりそうです。
彼女から、昨日、彼女が来る最後の教室で手紙をいただきました。
技術だけでなく、人としてどうあるべきか、と念頭において向き合ってきたことが、こちらが思う以上にしっかり受け止めていてくれていて、感激いたしました。目頭が熱くなりました。
彼女も書いていましたが、「一期一会」の言葉を正に感じた、九度めぐり来た初春でした。
2009年02月23日
はじめの 一
玄関先から靴を並べ挨拶してあがり、しばらくおり、挨拶して帰る
サムライジャパンの過ぎ去った今日、朝の雨も昼過ぎには上がったのですが、夜になってまた降ってきました。
今日の教室では、小学2年と小学3年の4人の子に「一」を書いてもらいました。 入筆から送筆そして終筆へと、リズムを大事に、持ち味を出せるように何本も何本も半紙に描きました。
文字の基本となるこの横線、人の行いと同じと時々こどもに話して確認するところです。
始まりを大事に行い、間は勢いよくのびやかに、終わりは呼吸を静め感謝の気持ちで。
一本の線は、人生の歩む道の線でもあります。
出会いの一つ一つでもあります。
また、最初に行う時の気持に立ち返る初心でもあります。
4人のやさしく、力強く、元気な「一」に、改めてそう感じせてもらいました。
昨日に伺った、足つぼてんてんさんでほぐしていただいた気持ちが、好転反応を経て今日になってゆったりしてきました。
2009年02月21日
旧交に癒す ~祈り
WBCたけなわの宮崎
今日もいい天気でした。
週末に来て心身ともに疲れ気味です。
昨晩、小学校からの友人と久しぶりに酒を酌み交わしました。
純粋にお互いの話しに耳を傾け、忌憚なく思うところを言う、腹の底からスーッとするものでした。
懐かしい曲を互いに何曲も歌い、締めくくりました。
昨夜も友人の存在をありがたく思う一晩でした。
目の前にあること、感じること、すべて自分自身の心の在り方が大きく影響していることを、思いださせてもらうものでした。
壁にぶつかったときに、いいわけや誰かのせいにしたり、やるべきことを怠ったり、逃げたり、心の動きはそちらにいきやすいものですね。
自分の今の心理状況を観て思うところです。
客観的にみてどうしてもおかしく見えることでも、心の働かせかたでそのことをよい方向へと導けるのではないか、そう受け止められるように、自然となりたいものです。
そう、あるには、心身に疲れをためないようにすることも大事なことですね。
ラインホールド・ニーバー牧師の祈りの言葉のように在りたいと思うところです。
「祈りの言葉」
神よ
変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。
2009年02月18日
譲り合い響きあい
遊歩道にて・・
森の木々はお互いの枝を少しずつずらしながら、葉を広げ日差しを受けている。
自らの生命を保持するため。
保水し森というまとまりの為。
呼吸する動物の為。
譲りながら、それぞれの存在を認め合っている。
枝は、人にすれば主張であったり、投げかけであったりするよう。
大地にしっかり根を張り自らの生きる力をしっかりつけながら、
譲り合いと響き合い(愛)を持てたら、と思うところです。
なかなか難しいですが…。
2009年02月15日
耕す力。
今日も実にいい天気です。
今日はイチローも宮崎入りとか・・。
写真は県南部の酒谷棚田。
幾重、幾段にも連なる田んぼの姿は、雄大で、温かく、懐かしい郷愁を想える場所です。
昨年末に初めていきました。
これを作り維持してこられた過程のご苦労を想像するところでした。
先月に山里で米作りを営む親戚のおじから聞いた話し、農業は計画性と判断力がなけりゃできない、と。
その年の天候を読み、水のやり具合を毎年調整する。雨が多いと見込まれる年は、土がひび割れができるくらいまで枯らす、そうすることで、土が雨を存分に吸収していく。
この読みと判断が甘いと、水が溢れ稲が根腐れを起こしてしまう。
土を耕し、育てる過程は、人そのものの在り方とも同じだと思うところでした。
自ら求めていく姿勢。人との関係性。理解をしあうときに互いの心の状態で「水」がしみこむか、溢れるかあるでしょうし、満たされていて感じ得ないことでもあるでしょうし。
「土」を耕す話しにおもうところでした。
2009年02月13日
和紙描くー
春一番が吹き荒れた日でした。
今日は、私が立つアートステーションでは、ここですきあげた和紙に、電動車椅子の靖さん、賢さん、エミさんが心に浮かぶ言葉を一筆に。
いつもながら、まとわりつくところのない、てらいのない闊達な筆の動きは見ていて気持ちのいいものでした。
ゴツゴツした和紙のもつ風合いとがまたいい感じでした。
自分を程よく出すことはなかなか容易ではないなーと
3人の作品を見ながら思うところでした。
2009年02月11日
迷走の筆路に・・・・
こんばんは。
暖かい一日でした。
今日は、朝から南郷町に締め切り間近の県美展の作品を仕上げるために行って参りました。
ご指導を受けながら、普段の自分の取り組みの甘さをかみ締める一日でした。
行毎に大小、太細、潤滑の変化 横への広がりを持たせる等、今までも受けて来たことでした。
枚数を重ねるにつれ、2×8尺の紙面内を支配しきれない視野の狭さを思い知らされるばかりでした。
これは、第一に筆を持ち続ける研鑽の怠り、それから、普段の生き方そのものが現す結果なのだと痛感しました。
紙面全体への気配りは、人への気配りでもあります。
迷走する筆路は、修練を怠る雑然とした今の自分の姿そのものでした。
2009年02月09日
思いっきりよく放って
立春を過ぎだいぶ暖かさが感じられるようですが、今晩あたりは寒さがでてきました。
さて、子どもの教室では、礼儀的なことに加え、子ども一人一人の元気が表現できることも大事にしている一つです。
紙を前に筆を持つと、大人でも萎縮しがち。そこから、修練を重ね、技術と精神を磨くことになるのですが。
子供には、まず、元気いっぱいであって欲しいとねがうところです。
今日も野球をやっている子にはバットのスイングと球を投げる時のフォームを例えにだし、紙の上の空間も使った、腕全体の動きをオーバーに一緒にやったりしました。
大人でもなかなか自分をさらけ出すことは容易ではありません、せめて子供の時くらいは、と思うところです。
ホームランをイメージした小学2年の子供の作品にほっとした時間でした。
2009年02月08日
なによりも繋がりからー宝箱
昨夜、再建を模索するギャゼットの応援会に行ってきました。
会場に入ると先日したためたどんこやの寄せ書きと靖さんの宝箱が。美容室オーナーと雑貨屋オーナーまでも靖さんの作品、振る舞いに感激をされて熱く語られてれました。靖さんに励まされている、との言葉は自然なものでした。
ギャゼット再建には決して容易ではない道のりが続くようですが、元スタッフの坂本さん始め、各店舗のオーナー、スタッフが、口々に「野海さんの書かれた『宝箱』を目指します。」と言われていまして、靖さんが、連帯感を生むきっかけを作っていたことに大変感動しました。
靖さんも涙でしたが、こちらも涙でした。
理屈じゃなくその場にいる人同士に関心をもち、思い、感じ合える空間でした。型にはまった言葉で議論をされてくこと以上に、こんなことの積み重ね、繋がりによって日常の壁と思えることも乗り越えられるように感じました。
行ってよかったです。行くべき会でした。
現実を受け入れ、謙虚にひたむきに、困難を乗り切る為にいかに自らを厳しく変えられるか、そんなことを我が身に投げかけられる会でもありました。
小さいスペースの存在を感じた人が集まるあったかい会でした。
2009年02月08日
宝箱
再建を模索するギャゼットの応援会に行ってきました。会場に入ると先日したためた寄せ書きと靖さんの宝箱が。美容室オーナーと雑貨屋オーナーまでも靖さんの作品、振る舞いに感激をされて熱くかたられました。ささやかでしたが、小さいスペースの存在を感じた人が集まるあったかい会でした。
2009年02月07日
お知らせ
こんばんは、お知らせです。
1月末で経営解消となったギャゼットですが、元スタッフは、再建に向けて励んでおられます。
今日、そのスタッフの坂本さんから電話がありました。 本日、2月7日(土)の20時~ ギャゼット再建に向けての会を開くそうです。懇親会です。会場は、ギャゼット中のイベントスクエアー(野海さんが個展を行ったスペース、元イタトマ前です。)会費1000円とのことでした。 どんこやからは、靖治さんに加え、都合がつく者ができるだけ多く行く予定にしています。 ご都合がよろしいようでしたらと思いましてご案内いたします。
下ののアドレスは、ギャゼットと関わりが深い靖さんが、ギャゼットに当てた言葉を書く映像です。靖さんのこの書いたものと、どんこやの寄せ書きが、ギャゼットにかざってあります。
http://jp.youtube.com/watch?v=CLv6ydN1u3o&feature=channel_page
2009年02月06日
絆への回帰
春もすこしづつでしょうか。
昨年、庭先にモンシロが止まった時のもの。
今年もまちどおしいです。
今日は、親族のお別れの式でした。
ささやかながらも故人を想うものでした。
お別れの涙の一方で、切なさと、やるせなさが拭えませんでした。
故人が生前元気な折より続いていた、子供の間での根深いしこりがあって本来出席するべき顔が揃わないものでした。それに合わせて、親戚筋も複数出席できずにあり、すっきりしないものでした。 顔を出さない方では、別に日を改めて告別の儀を行うというもので、参列していて憤りを感じるものでした。
距離を遠く置いてしまった訳はあるにせよ、天に帰られる故人を前に、原点に戻り、お互いをわかりあい、歩み寄り、脈々と繋がりある命の尊さを感じ入る時ではないか、と思った次第でした。
2009年02月05日
ちょうどいいスペース
宮崎駅近くの商業施設が、今、閉鎖の危機に見舞われています。
倉庫を10年以上前に改修した若者向けのショップが並び、カフェ、フットサル、捨て猫捨て犬の里親探しコーナーなど小さいながらの中身です。
なぜ、このことを書くかといいますと、私が身を置くアートステーションで、そこに通う電動車いすの靖さんが1人暮らしを始めたころから行きつけにしていまして、彼ともども私たちも大変お世話になったからです。
靖さんが6年前から1人でこのギャゼットにフラーっと行くようになったのですが、ギャゼットのスタッフが普通にトイレ介助や飲食のセッティングをしてくださるなど、とてもあたたく受け入れてくださっていました。私達や、靖さんの仲間の車イスの方が訪れてもいつも優しく受け入れて下っていました。
アートステーションのメンバーの作品展も4回開催させていただきました。
昨年7月には、靖さんの個展をこのギャゼットで開かせていただきました。
郊外に大型店が出店したことなど客足の伸び悩みなど要因がかさなったようですが、街中のちょうどいい空間で気楽に入れて、ゆっくり語れる場が危うい状態に陥り、靖さんととても悲しくなっているところです。
なにもかもが合理化のながれで淘汰されてしまう流れのなかで人の心が通い合う繋がりをなくさないようにできることを絶やさずに行きたいとおもところです。
倉庫を10年以上前に改修した若者向けのショップが並び、カフェ、フットサル、捨て猫捨て犬の里親探しコーナーなど小さいながらの中身です。
なぜ、このことを書くかといいますと、私が身を置くアートステーションで、そこに通う電動車いすの靖さんが1人暮らしを始めたころから行きつけにしていまして、彼ともども私たちも大変お世話になったからです。
靖さんが6年前から1人でこのギャゼットにフラーっと行くようになったのですが、ギャゼットのスタッフが普通にトイレ介助や飲食のセッティングをしてくださるなど、とてもあたたく受け入れてくださっていました。私達や、靖さんの仲間の車イスの方が訪れてもいつも優しく受け入れて下っていました。
アートステーションのメンバーの作品展も4回開催させていただきました。
昨年7月には、靖さんの個展をこのギャゼットで開かせていただきました。
郊外に大型店が出店したことなど客足の伸び悩みなど要因がかさなったようですが、街中のちょうどいい空間で気楽に入れて、ゆっくり語れる場が危うい状態に陥り、靖さんととても悲しくなっているところです。
なにもかもが合理化のながれで淘汰されてしまう流れのなかで人の心が通い合う繋がりをなくさないようにできることを絶やさずに行きたいとおもところです。
2009年02月04日
何を大事に…
今日(昨日)の子供の教室にて。
小学2年の児童が、来館して40分~50分経っても落ち着かない。
その間、大声をあげようか、近くにある雑巾を投げようか思案しました。
そして、他の子供の引き具合を見て「2人とも片付けて」と、
間をおかずに今度は強目の語気で。
2人とも微動だにせずそのままで正座して着席していました。
他の子がだいたい帰った頃に呼んで、ゆっくり話を。
2人とも率直に自らのことを振り返っていた様子でした。
2人に今日伝えたかったことは、技術や知識を上げる以上に与えられた時間、場所を大事にすること。
教室に入るときに靴を並べることや、挨拶、道具の扱いを大事にすること。
それらを意識するにはいつもより心を沈めることを大事に思う気持ちを持つこと。
これは、これから先も大事なことだよ、というようなことでした。
涙をながしながの子供は、昨日駅伝が1位だったと。
もう一人は、将来教師になりたいと。
2人だけでなく、子どもの持ち味が素直に存分に伸びるよう、
根っこの事を私自身大事にしていきたいと改めて思った夕方でした。
2009年02月02日
どんと焼き
3週間前に宮崎八幡宮でどんと焼きが行われました。
昨年一年間守ってくださったお札とお守りにお礼を言って火に入れました。
なかなか機会がなかったのですが、夜に高々と燃え上がる炎の前に神妙な気持ちになったものでした。
月が変わり、2月。
明日は、節分ですね。
福をいつも以上に呼び込む声があがりそうです 。
2009年02月02日
人間力
こんばんは。
はじめてのブログです。
生駒新一郎です。
最近、思考も働きにくくなっていて低迷気味。
まだ眠れません。
昨日の夕方にいろいろ思っていることを書き出していたんですが、その中で、人間のスペシャリストという言葉が出てきました。
そのあと、椿姫さんの番組をみて繋がりました。
彼女の生きる姿に勇気と元気をいただきました。
今日から、できることをひとつづつ大事にやっていきたいです。
お休みなさい。